コラム
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不動産
2026/09/20
青森の新築、駐車場は「車2台分」で決めない。雪国の配置計画の話

家のことは、分からないことが多いものです。
「車2台なら駐車場は2台分でいい?」
「カーポートは最初から付けた方がいい?」
「土地は広いのに、なぜ車が停めにくい?」
「雪を寄せる場所って、間取りを決めてから考えればいい?」
今工務所が、五所川原・青森・弘前・つがるで家づくりに携わってきた経験をもとに、できるだけ分かりやすく解説します。
今回のテーマは、「駐車場」です。
家づくりというと、LDK。キッチン。収納。寝室。断熱。無垢材。など、どうしても建物の中へ目が向きます。
でも青森で暮らすなら、毎日の生活は玄関の外から始まっています。
朝、雪が降った。車に乗る。仕事へ行く。買い物から帰る。子どもを降ろす。荷物を持って玄関へ入る。冬ならその間にも雪があります。
だから青森の家づくりでは、「家をどこに置く?」と「車をどう置く?」を別々に考えない。ここが大切です。
図面の駐車場は、いつも雪がありません
配置図を見ると、四角い敷地。家。そして車の絵が2台。きれいに収まっています。「2台停められるから大丈夫ですね」となります。
でも、その図面を一度、1月にしてみてください。
30cm、50cmと雪が積もったら?除雪した雪はどこへ?道路除雪で入口付近に雪が寄ったら?車に積もった雪を落としたら?玄関まで歩く場所は?
図面上では空いていた場所が、冬には雪の場所になることがあります。
つまり、夏に2台停められることと、冬も2台使いやすく停められることは同じではありません。これが雪国の駐車計画です。

「車2台」ではなく「朝の5分」を設計する
例えば共働きのご夫婦。車が2台あります。朝7時30分。夫が先に出る。妻は子どもを乗せて10分後に出る。
縦列駐車だったら?毎朝、車を入れ替える?雪の日も?
こう考えると、「2台停まる」だけでは足りません。2台がそれぞれ出られるか。これが重要になります。
さらに、子どもをチャイルドシートへ乗せる。買い物袋を降ろす。傘を差す。雪を払う。高齢の親が来る。生活では車の横にもスペースを使います。
だから今工務所で配置を考えるときは、単に車の四角を書くのではなく、その家族が車をどう使うかまで考えたいと思っています。
青森では「雪置き場」も敷地の一部
雪は消えてなくなるわけではありません。除雪したら、どこかへ移動します。ここが青森の土地選びでは重要です。
広い土地だから大丈夫。そう思っていても、家。駐車場。物置。庭。アプローチ。を配置すると、雪を置く余白が意外と少なくなる場合があります。
さらに、屋根から雪が落ちる場所。道路除雪との関係。隣地との距離。なども考える必要があります。
だから土地を見る段階から、「ここに家」「ここに車」そして「雪はここ」まで想像します。これは土地を買ってからではなく、買う前にできる確認です。
今工務所では土地だけを紹介して終わりではなく、建築する前提で「この土地にどんな家が建つか」まで案内できることを不動産事業の特徴としています。土地と建物の費用も別々ではなく合わせて考えます。
「100坪あるから余裕」とは限らない
土地探しをしていると、60坪。70坪。100坪。と面積を見ます。100坪なら広い。60坪なら狭い。と思いがちです。
でも住宅を建てる側から見ると、面積だけでは判断できません。
土地の間口。奥行き。形。道路の位置。方角。高低差。建物の形。そして駐車方法。
例えば同じ70坪でも、間口の取り方によって車の出入りや建物配置は変わります。
だから、「何坪ありますか?」の次に「道路にどう接していますか?」を見る。
今工務所が販売している「木のひらや」モデルハウスの物件情報でも、土地面積だけではなく、接道方向・道路幅員・接道長まで公開しています。土地と家は切り離せません。
平屋ほど「家・車・庭」の配置が重要になる
今工務所が力を入れている「木のひらや」。平屋は階段がなく、生活を1階中心で完結しやすい魅力があります。
一方、同じ床面積なら2階建てより建物が横へ広がることがあります。つまり、土地の中で、家。駐車場。庭。雪。が場所を取り合います。
だから平屋では特に、建物だけ先に決めない。土地に対して、どこから車が入る?玄関はどこ?LDKから何が見える?庭は?雪は?まで同時に考えます。

玄関までの「数メートル」が冬には違って見える
駐車場から玄関まで5m。夏なら、ほとんど気にならないかもしれません。
でも、吹雪の日。買い物袋を両手に持っている。子どもを連れている。足元には雪。となると、その5mの意味が変わります。
だから、車を降りてから玄関までも立派な家事動線・生活動線です。
カーポートから玄関。玄関ポーチ。屋根。風向き。雪。こうしたものを組み合わせて考えます。
カーポート等の設置条件や必要な耐雪性能は商品・地域・敷地条件などで異なるため、具体的な計画ではメーカー仕様や設計条件を個別に確認する必要があります。
来客用の1台、本当に必要?
「駐車場は3台欲しい」というご希望もあります。夫婦2台。来客1台。もちろん土地に余裕があり、予算も合えばいいでしょう。
でもここでも一度、その3台目は年間何日使う?と考えてみます。
毎週親が来る。友人がよく集まる。仕事で来客がある。なら意味があります。年に数回なら?別の方法もあるかもしれません。
そのスペースを、庭。雪置き場。物置。建物。へ使った方が暮らしやすい家庭もあります。
注文住宅では、「一般的に必要」ではなく「この家族に必要?」を考えることが大切です。
将来、車の数は変わる
家は30年、40年と使います。でも車の台数は変わります。
今は夫婦2台。子どもが大きくなれば3台になるかもしれません。逆に子どもが独立したら2台へ戻る。将来、夫婦二人になれば1台になるかもしれません。
だから、今の台数だけで敷地を固定しすぎないという考え方もあります。
今は雪置き場。将来は駐車。今は庭。必要になったら駐車。こうした余白を持たせることも、長く暮らす家の設計です。
カーポートは「後で考える」で大丈夫?
新築予算を考えると、「カーポートは後からでいい」という判断もあります。それ自体が間違いというわけではありません。
ただ、将来つける可能性があるなら、新築時に伝えてください。
建物との距離。玄関との位置。窓。屋根。敷地境界。配管など。後から設置しようとしたとき、「ここには置きにくい」となる場合があります。
今すぐ付けなくても、将来の場所だけは考えておく。これも設計です。
モデルハウスでは家の中に入る前に、一度振り返る
モデルハウスへ行くと、早く家の中を見たくなります。玄関。無垢床。LDK。キッチン。もちろん見てください。
でも今回は、車を停めたら、玄関に入る前に一度振り返ってください。
道路はどこ?車はどう入った?玄関まで何歩?ここに雪があったら?もう1台来たら?カーポートを置くなら?
そのあと家の中を見る。すると、モデルハウスが単なる建物ではなく、土地+外構+建物+暮らしとして見えてきます。
このまちで、これからも暮らすために。
青森の家づくりは、建物だけでは完成しません。
道路から車が入る。車を停める。雪を寄せる。玄関まで歩く。買い物袋を持って家へ入る。
春になれば雪がなくなり、庭が見える。そしてまた冬が来る。そんな普通の毎日が何十年も続きます。
今工務所は五所川原で65年以上、家をつくってきました。住宅の設計・施工だけでなく、不動産業務も行い、土地・中古住宅・新築住宅を自社サイトで紹介しています。
だから、「この土地に家は建つ?」だけではなく、「この土地で冬もちゃんと暮らせる?」まで一緒に考えたい。
五所川原。青森。弘前。つがる。
土地を見つけたら、夏の更地だけを見ないでください。そこへ家を置く。車を置く。そして最後に、雪も置いてみる。
そこまで考えてから土地を決める。それが、この地域で長く暮らす家づくりの一つの考え方です。
気になる土地があれば、購入前でも構いません。土地資料を持って、「家・車・雪」を一緒に配置してみませんか?















