この冬は暖冬・少雪予想。それでも五所川原の家に雪対策が必要な理由

2026.11.05

この冬は暖冬・少雪予想。それでも五所川原の家に雪対策が必要な理由の掲載写真

家のことは、分からないことが多いものです。

「今年の冬は暖冬らしいから、雪の心配はしなくていい?」

「新築の打ち合わせで、雪のことはどこまで話しておけばいいんだろう」

「屋根の形や駐車場の位置って、雪で変わるものなの?」

「去年みたいな大雪が、また来たらどうしよう」

今工務所が、五所川原・青森・弘前・つがるで家づくりに携わってきた経験をもとに、できるだけ分かりやすく解説します。

今回のテーマは、「暖冬・少雪予想の冬と、雪に備える家の設計」です。

暖冬・少雪予想。それでも雪対策|五所川原・青森・弘前・つがる|今工務所

この冬は「暖冬・少雪」の予想が出ています

まず、全国の見通しからです。

気象庁の寒候期予報をもとにした日本気象協会の解説(tenki.jp、2026年10月18日)では、この冬は暖冬傾向と伝えられています。

東日本・西日本の日本海側では、降雪量が平年より少ない見込みとされています。

背景にあるのが、エルニーニョ現象です。

同じ記事では、現在のエルニーニョ現象は過去最大の強さとなっており、冬にかけて続く見込みだと説明されています。

ただし、この記事にはもうひとつ、大事なことが書かれています。

暖冬でも、低気圧が通過したあとに強い寒気が流れ込むことがあり、普段は雪が少ない地域でも大雪に注意が必要だという点です。

つまり「シーズン全体の雪は少なめ」と「一度にどさっと降る日がある」は、同時に起こりうるということです。

家づくりで考えなければいけないのは、後者のほうです。

青森県では、去年の冬に何が起きていたか

ここで、去年の冬を振り返ってみます。

青森県豪雪対策本部の「令和8年豪雪に係る被害状況等(第4報)」(令和8年2月3日9時時点)によると、積雪深はこうなっていました。

青森市176cm(平年比255%)。

弘前市129cm(平年比219%)。

五所川原143cm(平年比247%)。

平年の2.5倍近い雪が積もっていた、ということです。

同じ資料には、五所川原の「警戒積雪深」は110cmと書かれています。

143cmは、その警戒の目安を30cm以上超えていた数字です。

被害も出ました。

同資料の時点で、人的被害は県全体で134名(死亡5名、重傷36名、軽傷93名)。

災害救助法の適用は、1月29日時点の14市町村から、2月2日には21市町村まで広がりました。

その多くは、屋根の雪下ろしや除雪作業に関わるものです。

そして、去年の冬は「暖冬予想」ではありませんでしたが、ここで覚えておきたいのは順番です。

予想は予想であり、実際に家にのしかかるのは、その年の一番多かった日の雪だということです。

五所川原・津軽で、少雪予想の冬こそ起きやすいこと

では、津軽で家を建てるとき、何を考えておけばいいのでしょうか。

結論から言うと、設計は「平年の雪」ではなく「多い年の雪」で考えておくということです。

理由は単純です。

雪が少ない冬は、たしかに除雪は楽になります。

ただ、家の形や配置は、あとから変えられません。

屋根の勾配と向き、玄関の位置、駐車場の広さ、雪を置く場所。

これらは図面の段階で決まってしまい、十年後の大雪の年に効いてきます。

新築のご相談でよく出てくるのが、この「雪の置き場」の話です。

敷地にどれだけ雪を置けるかは、間取りよりも先に決まる条件です。

家と車と物置を気持ちよく配置していくと、雪を寄せる余地が最後に残らない、ということが起こります。

さらに、自分の家から出た雪だけではありません。

道路の除雪で、間口に雪が寄せられます。

朝、車を出す前にそこを崩す作業が、冬のあいだ毎日続きます。

玄関まわりも同じです。

外開きのドアの前に雪が溜まると、内側から押しても開きません。

風除室や庇の有無、ドアの向き、アプローチの幅で、ここは大きく変わります。

屋根からの落雪も、設計の話です。

落ちる前提でその下を空けておくのか、落ちない形にして載せたまま耐えるのか。

どちらも成り立ちますが、途中で混ざると困ります。

落雪する屋根の下に、カーポートや給湯器、エアコンの室外機、物置、隣地境界があると、毎年の悩みになります。

平屋を選ばれる方が増えているのは、ここにも理由があります。

屋根に上がらずに雪の様子を確認しやすく、二階からの落雪の心配もありません。

そのぶん、同じ床面積なら屋根と基礎は大きくなります。

雪の面積が増えるということでもあるので、屋根の形と雪の落とし先は、より丁寧に決める必要があります。

平屋「木のひらや」|今工務所

駐車場については、以前こちらの記事でも詳しく書いています。

→ 青森の新築、駐車場計画|「車2台分」で決めない

窓の計画も、雪と関係があります。

大きな窓は明るく気持ちがいいものですが、掃き出し窓の外側に雪が積もると、そこは出入りに使えなくなります。

→ 青森の新築、「大きな窓」が正解とは限らない。暮らしから考える窓の話

断熱や耐震の考え方は、こちらにまとめています。

→ 住宅性能(断熱・省エネ/耐震/耐久)

無垢材の家の外観|今工務所

今工務所からの提案:図面のうちに決めておきたい雪のこと

打ち合わせのときに、確認しておくと後が楽になる項目を並べます。

保存しておいて、他社さんとの打ち合わせで使っていただいても構いません。

・敷地のどこに、何メートル四方の雪を置くか(図面に書き込んでみる)

・間口の除雪はどこへ寄せるか。道路除雪の雪が寄る位置はどこか

・屋根は落とすのか、載せるのか。落とすなら、その下に何も置かない幅を取れているか

・玄関ドアの開き方向。風除室や庇があるか。外から雪で塞がれない形になっているか

・給湯器、室外機、ガスや灯油のタンク、換気の給排気口が、落雪や吹き溜まりの位置にないか

・カーポートを後から建てる予定があるなら、その場所を今の配置で確保できているか

・冬に車が入る動線で、朝いちばんに雪を崩す距離はどれくらいになるか

・屋根に上がらずに点検できる形か。上がる必要があるなら、どこからどう上がるか

・隣の家との間に、雪が溜まったまま春まで残る隙間ができていないか

費用の目安についても触れておきます。

風除室や庇の追加、カーポートの基礎を見込んでおく、屋根の形を変える。

こうした雪まわりの調整は、設計の段階なら数十万円規模で収まることが多く、建ててから直すと足場や外壁の手直しが絡んで、それ以上になりやすいところです。

※参考価格です。現地の状況や仕様によって変わります。

今工務所は、自社の一級建築士が設計し、自社の大工が施工しています。

設計の人間と施工する人間が同じ会社にいるので、「この屋根だと、ここに雪が溜まる」という話を図面の段階で持ち寄れます。

雪の相談は、土地を決める前のほうが選べる幅が広くなります。

薪ストーブのあるLDK|無垢材の家|今工務所

→ はじめての家づくり無料相談会のご案内

→ 平屋「木のひらや」のラインアップを見る

→ デジタルカタログ(8冊)を見る

このまちで、これからも暮らすために。

雪は、この土地で暮らすことの一部です。

なくなるものではないし、なくす必要もないものだと思っています。

ただ、毎年の冬が少し楽になる家は、つくれます。

それは高い設備を入れることではなく、図面のうちに雪の居場所を決めておくことだったりします。

私たちは、この地域で65年、家を建ててきました。

建てたあとの冬を、何度も見てきました。

五所川原。青森。弘前。つがる。

そこから一緒に考えてみませんか。

今工務所は五所川原市を拠点に、五所川原・青森・弘前・つがるを施工対応エリアとして、土地探しから設計・施工・リフォーム・アフターまで一貫して対応しています。

写真では分からない木の質感を、実際の家で。

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