コラム
新築
2026/09/24
フラット35が3.46%に上昇。五所川原で家を建てる「お金の順番」を考える
家のことは、分からないことが多いものです。
「金利が上がっていると聞くけど、今、家を建てて大丈夫?」
「あと1年待ったら、金利は下がりますか?」
「変動と固定、どっちを選べばいいの?」
「そもそも、うちはいくらまでの家なら建てられるの?」
今工務所が、五所川原・青森・弘前・つがるで家づくりに携わってきた経験をもとに、できるだけ分かりやすく解説します。
今回のテーマは、「金利が上がっている時期の、家づくりのお金の順番」です。

全国の話:フラット35の最低金利が、年3.46%になりました
長期固定の住宅ローン「フラット35」の金利が、また上がりました。
住宅金融支援機構の公式サイトによると、2026年9月資金受取分の【フラット35】(返済期間21年以上35年以下・融資率9割以下・新機構団信付き)の金利は、最低が年3.460%。最高は年5.690%です(出典:住宅金融支援機構「最新の金利情報」2026年9月)。
数字だけ見ると、ピンと来ないかもしれません。
そこで、当社で試算してみました。
借入3,000万円・35年・元利均等・金利が期間中ずっと一定と仮定した場合です。
金利1.9%なら、毎月の返済は約9.8万円。
金利3.46%なら、毎月の返済は約12.3万円。
差は毎月およそ2.5万円、35年の総支払額ではおよそ1,070万円になります(※当社試算。金利一定と仮定した概算で、実際の商品・団信・手数料は含みません)。
これは、家の仕様を削って詰める金額よりも、はるかに大きい差です。
つまり今は、「どんな家を建てるか」と同じくらい、「どう借りるか」が家計を左右する時期に入っています。
青森県の動き:地元の銀行も、変動金利の基準を引き上げています
金利の話は、全国ニュースだけの話ではありません。
青森みちのく銀行は、2026年2月2日付で変動金利型住宅ローンの標準(基準)金利を、年3.125%から年3.375%へ0.250%引き上げています。短期プライムレートの引き上げに伴う対応と説明されています(出典:青森みちのく銀行「変動金利型住宅ローン標準(基準)金利の改定について」2026年2月)。
同行のサイトに掲載されている住宅ローン金利(2026年8月3日現在)では、変動金利の店頭表示金利は年3.625%、引下げ後は年1.700%〜2.650%と案内されています。
ここで大事なのは、「引下げ後」に幅があることです。
同じ銀行の同じ商品でも、審査の結果によって適用金利は変わります。
そして変動金利は、借りたあとに上がることもあります。
青森で家を建てる方の多くは、車が2台必要で、冬の暖房費もかかります。
返済額が数千円変わるだけで、家計の余裕はけっこう変わります。
五所川原・津軽で家を建てる方への影響:金利より先に決めるべき順番がある
ここからが本題です。
金利が上がると、多くの方が「じゃあ建物を安くしよう」と考えます。
でも、私たちが現場で見てきた限り、それは危ない近道になりがちです。
よくあるのが、こんなズレです。
建物の「坪単価」だけで会社を比べて、資金計画を立てる。
ところが実際に進めると、土地の造成、地盤改良、屋外給排水、カーポート、外構、照明・カーテン、登記や火災保険といった費用が後から積み上がる。
結果、「建物は予算内なのに、総額が数百万円ズレる」。
特に津軽では、雪を寄せる場所と駐車スペースを確保するために、外構や舗装の面積が大きくなりがちです。
カーポートを1台分足すのか、2台分にするのか。
ここだけでも、金額はしっかり動きます(※参考価格。敷地条件・積雪条件・現地の状況で変わります)。
もうひとつ、雪国ならではの視点があります。
それは、住宅ローンの金利と、これから30年払い続ける暖房費は、同じ家計から出ていくということ。
青森の冬は長いです。11月から3月まで、暖房はほぼ毎日動きます。
断熱・気密の性能が低い家は、金利が1%下がっても、光熱費で追いつかれてしまうことがあります。
逆に、性能をきちんと確保した家は、毎月の光熱費が下がり、その分だけ返済に余裕が生まれます。
「金利が上がったから性能を落とす」は、五所川原の暮らしでは逆向きの判断になりやすい、というのが私たちの実感です。
住宅性能について、断熱・省エネ/耐震/耐久の考え方は住宅性能のページにまとめています。
暖かい家にしたあとで出てくる「換気」や「湿度」の話は、青森の冬、24時間換気は止めていい?のコラムもあわせてご覧ください。
今工務所の提案:資金計画は、この順番で考えると迷いません
私たちがご相談でお伝えしている順番は、いつも同じです。
金利のニュースに合わせて動くのではなく、次の順番で決めていきます。
①毎月いくらまでなら、無理なく払えるかを先に決める。借入可能額ではなく、返済可能額から考えます。
②光熱費・車の維持費・除雪の費用まで含めて、冬の家計で考える。青森は12か月同じ支出になりません。
③総額(土地+建物+付帯工事+外構+諸費用)で予算を組む。建物本体価格だけで比べない。
④金利は「固定か変動か」だけでなく、上がったときに耐えられるかで選ぶ。複数の金融機関で比べます。
⑤そこから、間取りと仕様を決める。順番を逆にすると、あとで削る作業になります。
この5つを紙に書いてから打ち合わせに来ていただくと、話がとても早く進みます。
そして、建物のつくり方にも選択肢があります。
金利が上がっている時期に、私たちがよくご提案するのが平屋です。
階段や2階の廊下といった「通るためだけの面積」を減らせるので、同じ暮らしやすさでも延床面積を抑えやすくなります。
雪国では、屋根まわりの点検や将来のメンテナンスがしやすいという利点もあります。
平屋の実例は木のひらやのページでご覧いただけます。
また、「土地を買って新築」以外に、中古住宅を大きく直して住むリセット住宅という道もあります。
借入総額を抑えられる場合があるので、金利が高い時期にはあらためて検討する価値があります。
今工務所は、自社の一級建築士が設計し、自社の大工が施工します。
だから、「予算を200万円下げるなら、どこを変えるのが一番もったいなくないか」を、設計と施工の両方の目で一緒に考えられます。
まだ土地も決まっていない段階でも、金額の話だけでも大丈夫です。



このまちで、これからも暮らすために。
金利は、私たちにも動かせません。
でも、家のつくり方と、お金の順番は、一緒に考えられます。
雪が降る。灯油を買う。車を2台置く。子どもが育ち、やがて家を出る。親と同じ屋根の下で暮らす日が来るかもしれない。
そういう暮らしの続きを前提に家を考えるのが、この地域の工務店の仕事だと思っています。
五所川原。青森。弘前。つがる。
そこから一緒に考えてみませんか。
今工務所は五所川原市を拠点に、五所川原・青森・弘前・つがるを施工対応エリアとして、土地探しから設計・施工・リフォーム・アフターまで一貫して対応しています。














