中古住宅は手入れの記録が価格になる|国交省の新制度と五所川原の家選び

2026.11.07

手入れした家が高く評価される|五所川原の工務店 今工務所

家のことは、分からないことが多いものです。

「中古住宅って、結局は築年数で値段が決まるんでしょう?」

「直してから売ったほうがいいのか、そのまま売ったほうがいいのか分からない」

「安い中古を買ってリフォームするのと、新築とでは、どっちが得なんですか」

「親の家を相続したけれど、いくらになるのか見当もつかない」

今工務所が、五所川原・青森・弘前・つがるで家づくりに携わってきた経験をもとに、できるだけ分かりやすく解説します。

今回のテーマは、「中古住宅の値段の決まり方が、国の制度から変わりはじめた」です。

手入れした家が高く評価される|五所川原の工務店 今工務所

国が「手入れした家を、高く評価する」制度をつくりはじめました

2026年10月、国土交通省が「住宅の維持保全・流通に関する制度検討会」の初会合を開きました。

報じたのは住宅産業新聞(2026年10月27日)です。

ねらいは、はっきりしています。

手入れをしてきた家が、きちんと値段に反映される市場をつくること。

検討されているのは、大きく3つだと紹介されています。

ひとつ目は、建物の状態調査(インスペクション)や既存住宅の保険を使って、維持管理の状況を売買価格や住宅ローンなどの金融商品に反映させること。

ふたつ目は、点検や修繕の基準をはっきりさせて、手入れを続けていることを客観的に評価・認証する仕組みをつくること。

3つ目は、設計図書・点検記録・リフォーム履歴を「住宅履歴」として残し、売るときに次の人へ引き継げるようにすること。

同じ記事では、既存住宅の取引が市場全体の約4割まで増えてきたことが背景として挙げられています。

提言は2027年3月にまとめられる予定だと報じられています。

あわせて、住宅生産団体連合会が2026年8月に出した「住生活産業ビジョンVer.2026」では、「住宅検査登録制度(仮称)」という案が示されています。

車の車検にあたるものを、家にもつくろうという考え方です。

制度はまだ検討の段階ですから、いつ、どんな形で始まるかは決まっていません。

ただ、向かっている方向は読み取れます。

これまで「築◯年」でほぼ決まっていた中古住宅の値段に、「どう手入れしてきたか」という軸が足されようとしています。

青森県の地価は35年連続で下落。でも平均価格は4年連続で上がっています

では、青森県の足元はどうなっているでしょうか。

青森県が2026年9月15日に公表した基準地価(同年7月1日時点)では、全用途の平均変動率がマイナス0.4%でした。

1992年以降、35年連続の下落です(東奥日報/2026年9月16日)。

ここだけ読むと、ひたすら下がり続けているように見えます。

ところが同じ発表のなかに、逆を向いた数字があります。

1平方メートルあたりの平均価格は2万300円で、前年より400円上がりました。

上昇は4年連続で、2万円台に戻ったのは2016年以来だと報じられています。

変動率はマイナス、平均価格はプラス。

売れる場所と売れない場所の差が広がって、取引のある土地に値段が寄っている、ということだと思います。

記事では、大きな再開発の動きがなかったこと、人口減少、そして建築費の高騰が背景として挙げられています。

この「建築費の高騰」が、中古住宅の話に直結します。

青森・五所川原の住まいの外観

五所川原・津軽では、同じ築年数でも中身がまったく違います

私たちが津軽で中古住宅を見てきて、いちばん実感しているのはここです。

「築30年」と書かれた家が2軒あっても、中身は別物です。

雪と寒さと凍結のある土地では、手入れをした家としていない家の差が、はっきり出ます。

床をはがすと、傷んでいる場所はだいたい似ています。

北側の水まわりの床下、玄関まわり、そして雪が溜まる側の外壁の足元です。

逆に、屋根と雨樋を替えてきた家は、築年数が古くても構造がしっかり残っていることが多いです。

大工に言わせれば「屋根にお金をかけてきた家は、だいたい大丈夫」。

ところが、この「屋根を20年前に葺き替えた」という事実は、売るときの価格にほとんど乗ってきませんでした。

記録が残っていないからです。

国の検討会が住宅履歴の話をしているのは、まさにここだと思います。

そしてもうひとつ、津軽で中古を考えるときに外せないのが「建築費と土地代のバランス」です。

先日ご紹介した五所川原市一ツ谷の売地は、65.23坪で710万円。坪あたり約10.9万円です。

すぐ隣の角地は65.02坪で780万円、坪あたり約12.0万円でした。

土地はこの水準です。一方で建物の工事費は、ここ数年で上がり続けています。

つまり、家を持つ総額のうち、建物が占める割合が大きくなっているということです。

だから「状態のいい中古を買って、必要なところだけ直す」という選び方の価値が、以前より上がっています。

逆に、状態の悪い家を安いというだけで買うと、工事費が上がっているぶん、あとの負担が大きくなります。

中古住宅を見に行くとき、確認していただきたいのは次の4つです。

  • 屋根と雨樋をいつ替えたか。替えた記録(見積書・写真)が残っているか
  • 窓は何枚ガラスか。北側と水まわりの窓はどうなっているか
  • 床下と小屋裏をのぞけるか。のぞかせてもらえない場合は、理由を聞く
  • 雪を寄せる場所が敷地の中に残るか。屋根の雪が落ちる先に何があるか

この4つは、見学の場で聞けば答えが返ってくることです。

そして、どれも「あとから直すと高くつく」順に並べています。

リセット住宅(大型リフォーム)の施工例|今工務所

今工務所は、買う前の段階からご一緒します

私たちがお手伝いできることは、3つあります。

1つ目は、買う前の同行です。

気になる中古住宅があれば、契約の前に自社の一級建築士と大工が一緒に見に行きます。

「この家は直せる家か」「直すとしたら、どこからか」を、その場でお伝えします。

2つ目は、購入と工事を総額で考えることです。

当社の「リセット住宅」は、傷んだところを直すだけでなく、断熱と間取りまでまとめて作り直す大型リフォームです。

工事の規模によって幅があり、断熱改修を含む大型リフォームは数百万円から、全面的なものでは1,000万円を超えることもあります。

※参考価格です。現地の状況・建物の状態・工事範囲によって変わります。

土地と建物を別々に考えるのではなく、「買う金額+直す金額+入居後の光熱費」で比べていただくのが確実です。

3つ目は、記録を残すことです。

当社で工事をした家には、どこに何をしたかが残ります。

いまはご自身のための記録ですが、国の制度が動けば、将来売るときの値段を支える材料になります。

お子さんに引き継ぐ場合も同じです。

無垢材と薪ストーブのあるLDK|今工務所

今週ご紹介した土地と、関連するコラムもあわせてご覧ください。

→ 【今週の物件】五所川原市一ツ谷の売地 65.23坪/710万円

→ 2026年10月のフラット35は3.830%|五所川原で新築と中古改修の総額を比べる

→ 空き家の3,000万円控除|延長要望と相続した実家の進め方

→ リセット住宅(大型リフォーム)について

→ 住宅性能(断熱・省エネ/耐震/耐久)について

→ 掲載中の土地・中古住宅を見る

→ はじめての家づくり無料相談会のご案内

→ 資料請求(デジタルカタログ8冊が読めます)

このまちで、これからも暮らすために。

空き家も、売りに出る家も、これから増えていきます。

そのなかには、まだ十分に住める家がたくさんあります。

手入れをしてきた家が、きちんと評価される。

そういう仕組みができれば、このまちの家は長く使われていきます。

私たちは創業65年、このまちで家をつくり、直してきました。

だから、残せる家と、残すのが難しい家の見分けがつきます。

五所川原。青森。弘前。つがる。

そこから一緒に考えてみませんか。

今工務所は五所川原市を拠点に、五所川原・青森・弘前・つがるを施工対応エリアとして、土地探しから設計・施工・リフォーム・アフターまで一貫して対応しています。

土地・建物・諸費用を含めた総予算を相談できます。

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