コラム
リフォーム
2026/09/22
窓の補助金は予算の25%、まだ残っています|五所川原の冬に間に合う断熱改修の段取り
家のことは、分からないことが多いものです。
「窓の補助金、まだ間に合うんですか?」
「冬になる前に工事したいけど、今から頼んで間に合う?」
「内窓を足すのと、窓ごと交換するのと、どっちがいいの?」
「補助金って、結局いくら戻ってくるの?」
今工務所が、五所川原・青森・弘前・つがるで家づくりに携わってきた経験をもとに、できるだけ分かりやすく解説します。
今回のテーマは、「窓の断熱改修と、冬までの段取り」です。

全国で10万戸超。それでも予算は4分の1しか減っていません
窓の断熱改修を支援する国の事業に、「先進的窓リノベ2026事業」があります。
環境省の公式サイトによると、この事業の予算総額は1,125億円(令和7年度補正予算)です。
そして、2026年9月22日0時時点で、予算に対する補助金申請額の割合は25%と公表されています。
出典:先進的窓リノベ2026事業 公式サイト「予算に対する補助金申請額の割合」(2026年9月22日0時時点)、「事業概要」
もう少し細かい数字もあります。
同サイトの月別の集計(2026年9月10日更新)では、2026年4月から8月までの累計で、交付申請が92,745件、戸数にして102,375戸。金額は218億7,398万円。
全国で10万戸以上の家が、すでに窓を替えている計算になります。
それでも、予算はまだ4分の3が残っている。
ここが、今回いちばんお伝えしたい点です。
制度の骨格も押さえておきます。
補助の上限は住宅1戸あたり100万円。対象工事はガラス交換、内窓設置、外窓交換、そして窓と同時に行うドア交換です。
工事着手は2025年11月28日以降のものが対象で、交付申請の受付は遅くとも2026年12月31日まで(予約は2026年11月16日まで)。ただし予算上限に達した時点で終了と明記されています。
つまり、期限は「12月31日」と「予算が尽きた日」の、早いほうです。
青森県は、寒冷地の住まいを数字で見直そうとしています
県の側でも、動きがあります。
青森県は「あおもり発の積雪寒冷地型住宅最適化プロジェクト」を令和8・9年度に進めています。
高気密・高断熱住宅を支援しながら、積雪寒冷地に合った設計仕様、地域材の使い方、入居後の光熱費まで含めたライフサイクルコストのデータを集めて、仕様と価格帯を検証していく取り組みです。
その中で示されている「あおもりGX住宅」の目安は、断熱性能等級6以上、一次エネルギー消費量削減率30%以上、気密性能0.7㎠/㎡以下、あるいはUA値0.35以下。
新築向けの基準ではありますが、青森という土地で「暖かい家」と呼ぶために、どのくらいの数字が要るのか。その物差しが県から示された、ということです。
リフォーム側では、県が「リフォさぽ青森」という情報ポータルを運営しています(2026年6月8日更新)。
国の補助金、市町村の助成、相談窓口が一覧になっているので、ご自身で調べたい方はここが出発点になります。
出典:青森県庁ウェブサイト「リフォさぽ青森」、東北電力「あおもり発の積雪寒冷地型住宅最適化プロジェクト」(2026年5月25日公開)
ただ、この「物差し」を、築30年、築40年の家にそのまま当てはめると、途方に暮れてしまいます。
だから、順番の話をします。
五所川原の家は、11月を過ぎると工事の選択肢が減ります
ここからが、津軽で実際に起きている話です。
まず工期の話から。
外窓交換のうち、外側から施工する方法は、足場や外部の作業が絡みます。
五所川原や金木、つがる市のあたりでは、11月下旬から12月に入ると、雪と風で外部作業の段取りが一気に難しくなります。
一日の作業量が読めなくなるので、私たちも「この工事は雪が来る前に」という線を毎年引いています。
一方で、内窓は冬でも進められます。
既存の窓はそのままに、部屋の内側にもう一枚の窓を足す工法です。
大工の実感として、1か所あたりおよそ30分から1時間。窓の数によっては、1日で家じゅうの主要な部屋が終わることもあります。
裏話をすると、内窓でいちばん神経を使うのは取り付けではなく、採寸です。
古い家の窓枠は、左右で数ミリ違っていることが珍しくありません。建具が動いた家、雪の重みで少し下がった家。津軽の家では、よくあることです。
上下左右を測って、いちばん狭いところに合わせる。ここを間違えると、せっかく入れた内窓が重くて開かない、という話になります。
そして、失敗談をひとつ。
「予算の都合で、まずはリビングの大きい窓だけ」。そう決めて内窓を入れたお宅がありました。
リビングは確かに暖かくなった。けれど、廊下と脱衣室、それに北側の寝室が手つかずだったので、家全体の「寒い・暖かいの落差」は残ったままでした。
結局、翌年にもう一度工事をすることになり、二度手間になってしまった。
窓の断熱は、面積の大きい窓から、ではありません。
人が長くいる部屋と、体温を奪われやすい場所からです。
津軽の家で言えば、朝いちばんに冷えるのは、たいてい脱衣室と北側の部屋。ここを後回しにすると、体感はあまり変わりません。

費用の目安も書いておきます。
内窓は、窓1か所あたりおおむね数万円から十数万円が一般的な幅です。大きな掃き出し窓や、複層ガラスの仕様を上げると、さらに上がります。
※参考価格です。窓のサイズ、枚数、下地や建具の状態など、現地の状況で変わります。
補助額は製品の性能と大きさ、建て方ごとに定額で決まる仕組みで、1申請あたりの合計補助額が5万円以上の工事が対象。上限は1戸あたり100万円です。
ですので、「数か所だけ」だと補助の最低ラインに届かないこともあります。
逆に言えば、家全体でまとめて計画したほうが、制度とは相性がいいということです。
もうひとつ、地元ならではの事情を。
この時期、青森県内の工務店とサッシ屋は、冬前の駆け込みでスケジュールが詰まります。
製品の発注から納品までの期間も読みにくい。
「予算はまだ25%しか使われていない」という国の数字と、「地元の職人の手が空いているか」は、まったく別の話です。
補助金に間に合っても、職人と製品が間に合わない年がある。これは毎年のことです。
今工務所からの提案:この秋にやる5つのこと
難しいことは要りません。順番だけ決めれば大丈夫です。
保存して使える、簡単なチェックリストにしました。
1. 家の中で「いちばん寒い場所」を3か所書き出す。脱衣室、廊下、北側の寝室が候補になりがちです。
2. その部屋の窓の数と、おおよその大きさを数える。メモ程度で構いません。
3. 窓ガラスが1枚か2枚かを見る。ガラスの間に隙間があれば複層、なければ単板です。
4. 内窓で足りるのか、窓ごと替えたほうがいいのかを、現地で見てもらう。ここは自己判断しないほうが早いです。
5. 工事の時期を「雪が来る前」と「雪の間」に仕分ける。外まわりは前に、内窓は冬でも可能です。
今工務所は、自社の一級建築士が設計し、自社の大工と職人が施工しています。
ですので、窓だけを見て終わりにしません。
窓を替えても寒さが残る家では、天井の断熱が薄いことや、床下からの冷気が原因だったこともあります。
逆に、窓を替えたら暖房の設定温度を2度下げられた、というお宅もありました。
大型リフォームの「リセット住宅」では、骨組みを残して断熱・間取り・設備をまとめて見直します。
窓だけ直すのか、まとめて直すのか。その判断のために、まず現地を見せてください。
無料の現地調査は、五所川原・青森・弘前・つがるで承っています。
断熱の考え方そのものは、こちらの記事にまとめています。
→ 青森の家が冬に寒い理由と、断熱リフォームの考え方|窓・天井・床、どこから直す?
→ 青森の新築、「大きな窓」が正解とは限らない。暮らしから考える窓の話

このまちで、これからも暮らすために。
窓を替える工事は、派手ではありません。
けれど、冬の朝に廊下を歩くのが少し楽になる。それだけで、その家での毎日は変わります。
私たちは創業65年、このまちで家を建て、直してきました。
建てた家は、建てて終わりではありません。20年後、30年後も、その家で誰かが冬を越します。
五所川原。青森。弘前。つがる。
雪が降って、風が吹いて、それでも春が来る土地です。
そこから一緒に考えてみませんか。
今工務所は五所川原市を拠点に、五所川原・青森・弘前・つがるを施工対応エリアとして、土地探しから設計・施工・リフォーム・アフターまで一貫して対応しています。














